トライアルバイクの魅力

軽トラに乗せるトラ車

トライアルバイクに乗り始めて間もない初心者ですが、初心者だからこその視点で、感じていることを書いてみたいと思います。
トライアルバイクに乗って、トライアル競技をしている人の大半は、周りにトライアル関係者がいた・・・ということが大半です。
オンロードで市販車に乗りながら、いきなりずぶの素人がトライアルバイクを購入する・・・なんてことはほぼあり得ません。
これにも理由があるんですが、それは後述するとして、ぼくみたいなケースはかなり稀なんじゃないかなと思うんですね。

この流れには、柔道を真剣にしてたことも大きく関係していると思っているんですね。
柔道もそうですし、仕事もそうですし、そういった生真面目さがそういう道に進ませてくれたのかもしれません。

とりあえず、思うことを書いてみたいと思います。

トライアル競技の魅力

トライアル競技とは、動画を見ていただいたらすぐ分かることかもしれませんが、足をつかずコースを走行する競技です。
んで、そのコースはセクションとも呼ばれ、そのセクション内には、岩やヒューム管や木の根っこなど、自然の山の中にあるような障害物が置かれてたりする、障害物競走みたいなところがあります。
ただ、スピードは競わず、1分以内にセクションをクリアをすればよくて、足をついたり倒れたりすることで減点になるわけですが、その減点数の少なさを競う競技なんですね。

いきなり足をつかず障害物を超えるのは、なかなか難しいんですが、足をついても良くて、緩いルールの中で自分たちで”トライアルごっこ”をすると、子どもの頃に自転車に乗って行った雑木林の中的な、そういう気持ちを物凄くくすぐられるような楽しさがあるんですね。

ですので、いきなりトライアルバイクで足をつかずセクションを走行して・・・なんてことは現実的ではなく、市販オフロードバイク(トレールバイクと言います)に乗って、”トライアルごっこ”をするところからだいたい始まるわけですが、ここで楽しさを感じられる人は、およそ、トライアルの資質がある方だと、個人的に思っています。w

小学校や中学校の時でも、自転車や竹馬やスケボーが上手い人って一定数いたと思うんですが、そういう人たちには、是非、トライアルを一度でも体感してみていただきたいなぁと思うんですね。
きっとハマること間違いないと思います。

これが最大の魅力かなぁなんて思うんですね。

んで、ちょっとしたところをクリア出来るようになると、色んなところに行きたくなると言いますか、そういう節がありまして、トライアル専用のコースで練習をすることで、バイクのライディング技術が飛び抜けていくんですね。

多分、多くの方々は、このライディング技術が飛び抜けてる人しか見ないので、トライアル競技が遠い競技に感じるんだと思うんですが、意外とそうでもないので、まだトライアルを始めたばかりで地道に練習をしている人と一緒に”トライアルごっこ”をする楽しさに気づけたら、めちゃハマるんじゃないかなという気がするんですね。

スポーツバイクや大型バイク程、お金がかからない

正直、トライアル競技は、そこまでお金がかかりません。
極論、ハーレーに乗ってる人たちの方が、バイクにお金をかけてるんじゃないかなぁと思うんですね。
車両価格、ウェアの価格、メンテナンス費用などなど。

ただ、お金云々よりも、トライアルバイクは専門店でしか売ってなくて、それも仕入れから販売までの期間や数量がほぼ決まっているため、なかなか手に入らない・・・という方が正しい感じになるんですね。
中古車両も、専門店でしか売られないため、だいたい出ていく先(売り先)も決まってくるという、トライアルバイクは、そういうサイクルの中にあるモノなんですね。

大通りにあるバイク屋さんでトライアルバイクを見たことがある人はいないと思います。
ですので、そういうところでも身近さを感じられないような、そういう側面もあるような気がしてはいます。

車両価格は新車(平均的な250ccモデル)ですと、だいたい100万円前後、トップライダーが乗るファクトリーモデル(ガチガチのレース仕様)で150万前後ってところでしょうか。
中古車はピンキリですが、30万〜70万前後はすると思います。
250ccの車両価格単体で見ると少々高いかもしれませんが、ツーリングみたいに長距離乗ることはありませんし、エンジンもガンガン回すタイプではないので、比較的、長持ちするものなんですね。

ハーレーや大型バイクに乗ると、ちょっと無茶をしてしまったり、ちょっとした転倒傷で修理に出したりするので、思っている以上に維持コストがかかります。
また、防寒コートを着たりするような寒さ対策や、ETCなどをつけたり、マフラーを変えたり、外装を変えたり、車検を取ったり、傷を治したり、ちょっとした不具合が出てきたり・・・。

250ccくらいのバイクでは気にかけないことでも大型バイクは気にかけてしまうモノで、そういうコストが割と重いのが大型バイクだと思うんですね。

ですので、一般的な市販されているオフロードバイク(トレールバイク)を購入して、トライアルごっこをしたり、ツーリングをしたりするというレベルであれば、釣りやキャンプと同じような感じでやれてしまうのが、トライアルのスタートになり、そこまでコストがかさむことなくスタート出来るのかなぁと感じます。

保険やナンバープレートについて

で、この手のバイクって、250ccまでのバイクでしたら、保安部品をつけることで、自賠責保険や法定整備が整い、一般道を走行することが出来るようになります。
また、任意保険をかけることで、万が一事故を起こしても・・・という感じになるんですね。
その代わり、かなり座りにくい椅子などをつける必要が出てきます。

で、ぼくは、保安部品などを全部外し、一般道を走行できない状態にしています。
写真の通りで、移動する時は全部軽トラに乗せて運搬している感じになるんですね。

この軽トラを、トランスポーター、略してトランポと呼ばれています。
ハイエースが使われたり、軽バンと呼ばれる車両が使われたり、トランポと一言に言っても色々ありますが、トランポを使う時は、全部、こんな感じでバイクを縛って移動する感じになります。

ですので、保険にも入りませんので、維持コストは安くなる感じです。

因みに、280ccや300ccのトライアルバイクがありますが、それらは保安部品などはつかない仕様になっており、何をどう頑張っても一般道は走行できず、トランポ運用が必須になってきます。
法定整備と、車検は異なるんですね。

トライアルを始めるにあたってのハードル

身近にトライアルを知る人がいない

これが一番大きな問題かなと思います。
身近にトライアル競技に導いてくれる人がいなくて、”トライアルごっこ”にすら辿り着かないケースが大半かなと感じます。
”トライアルごっこ”という書き方はあまり良くないかもしれませんが、良くも悪くも、それくらい楽しく遊び感覚でバイクに乗れるという最大の敬意を含めて”トライアルごっこ”と書いているですね。

例えば、フルカウルタイプのバイクをどれだけカスタムしても、”MotoGPごっこ”にはなりません。
よくマフラーをカスタムして、カウルにシールをつけて・・・というレプリカを作成して一般道を走行している方がいらっしゃいますが、単なる自己満足の世界であり、”ごっこ”にはならないんですね。
(それが悪いというわけではありません。楽しみ方の違いであり・・・と思っています。)
レプリカを突き詰めて、そのマシンでサーキットに行って初めて”MotoGPごっこ”になるのではないでしょうか。

ですが、”トライアルごっこ”は、実はもっと手軽に出来てしまうんですね。
ホンダのCRFやYAMAHAのセローなどを購入して乗り始めれば、すぐにでも”トライアルごっこ”が出来てしまいます。
実際、そういうコンペ・レースは日本全国で開催されていますので、それらに出場する方々は、トライアルバイクに乗ってなくても上手な方もいらっしゃいます。

知るか知らないかだけの差が、ハードルになってるように思うんですね。

バイクは危ないという思想

バイクは危ない・・・もう誰もが口癖のように言ってる言葉だと思います。
トライアルバイク、、、勿論、怪我もありますし、乗り方を間違えれば危ないのは確かなんですが、それを言うなら、車に乗るのも一緒かななんて思うんですね。

あと、起業もそうですね。
だいたい「やめた方がいいよ。世の中甘くないよ。」と返事が返ってくるわけですが、大して頑張ってもない人がそれを言うわけですから、なかなか皮肉な世界かなと思います。

そういうリスクヘッジで物事から遠ざかるのは、我々はとても嫌な気になってしまうので、そういう”コトなかれ主義”的な思想はここでは議論の対象外にしたいかなと感じます。

そういうリスクヘッジだけを考えるなら、キャンプも釣りも十分に危ないかなと思うんですね。

トライアルバイクが買えない

トレールバイクで”トライアルごっこ”をする・・・まではいいんですが、その後、楽しくて次のステップに上がろうとした時には、トライアルバイクを手配できる人がいないと、マシンを購入するのは、なかなか難しいです。

というのも、トライアルバイクは、全部、海外メーカーのバイクになるんですね。
で、海外から仕入れて販売されるんですね。

例えば、ぼくのGASGASの車両、国内に10台もありません。
(世界で500台か、550台の限定かなと思います。)
毎年、5つくらいのメーカーから、日本にはそれぞれ10台にも満たない台数しか入荷されないんですね。
(メーカーによっては何十台も入荷されているかもしれませんが、正確な数値は分かりません。)
事前の予約の段階で20台も30台も発注をすれば、また話は変わるかもしれませんが、そんなことはほぼありません。
多分、制限がかけられると思います。
(世界中通しても、製造台数が決められているため、割り振りもある程度決まっており、予約で発注をするにしても限界があるということなんですね。)

ですので、今すぐ買いたいと思っても、予約をして翌年入荷まで待たないといけないことになるんですね。

で、その間、トライアルバイクを買いたいと思ったら、専門店に中古車両が入るのを待たなければいけません。
いつ入ってくるかはわかりません。
足繁く通って情報をもらうか、定期的にショップに通うか、HPをずっとチェックするか・・・という作業が必要になります。
今はSNSがあったりするので、比較的、中古車両も手に入りやすいですが、専門ショップの方曰く「いい車両はSNSに流さなくても地元のユーザーさんに売れるから、そっちの方が、ショップとしては有り難くて、、、」だそうです。

ネット通販で購入しても、今度は、メンテナンスの問題も出てくるので、いずれにしても、トライアルを知らない人でもナビゲートしてくれる人がいないというのは、色々と問題になりやすいことなんですね。

ぼくがトライアルを始めることになった理由

そんなぼくがトライアルに進むきっかけになったのは、オフロードバイクの走行を練習しようと思って行ったコースに、トライアルのトップライダーがいたからでした。
最初にそのトライアルのトップライダーの走りを見た時、とんでもなくワクワクしたと言いますか。

その時、ぼくは、YAMAHAのセローに乗って、”トライアルごっこ”にもなってない”ハードエンデューロごっこ”をしてたように思います。
それが今年の4月のことでした。
ハードエンデューロとは、山の中をどんどん突き進むオフロードレースでして、以下の動画のようなレースのことを指しています。

で、ハードエンデューロと言っても素人のオフロード遊びですので、大したアレではなかったんですが、そんな時に、トライアルのトップライダーの走りを見て魅了された・・・という感じでした。

トライアルにしてもハードエンデューロにしても、ヨーロッパ周辺諸国では、競技人口もそこそこいるようで、競技として成り立っているんですね。
そういう背景も、その気になるには十分な要素だったと思います。

あと、やっぱり、普通にバイクに乗るよりも、一気に競技色が強くなり、技術やルールが確立されている世界になる・・・というのも、ぼくにあってたんじゃないかなと思います。
柔道や仕事でもそうですが、やる以上、結果を求めてしまったり、何か目に見えないモノを目に見える指標にして成果にする・・・というあれこれが、学生の頃からの習慣になってたようにも思います。

そういう諸々があったので、トライアルのトップライダーにトライアルバイクを購入する相談をしたところ、話をつないでいただき、マシンを購入することが出来たんですね。
ぼくが購入したマシンは、そのトップライダーが乗られいてるマシンとほぼ同じでして(排気量が異なり、要所のパーツがちょっと違うくらいの違いだと思います)、ぼくにとっては、奇跡的な出会いであり、奇跡的な出来事だったんじゃないかなぁと個人的に思っています。

最初、トライアルをするつもりは一ミリもなかったんですが、トライアルの練習をトップライダーに少し教えていただき、それを忠実にやってたというだけで、ついには、レースに参戦するという・・・。
トップライダーのところにまで行けるとは思っていませんが、”教えてよかった”と思っていただけるように頑張りたく思うんですね。

締め

ちょっと長くなったんですが、トライアルの魅力の諸々はこんな感じかなと思っています。

因みにですが、トライアルバイクは70kg前後くらいしか車重がないので、めちゃくちゃ軽くて、自転車に乗ってるような感覚になるんですね。
一般的な市販車はこけると起こせない方もいらっしゃるようですが、トライアルバイクは、女性でも軽く起こせてしまうんですね。

ですので、乗り方をかなり間違えなければ、コケても大怪我にはなりにくいんですね。

あと、海外のハードエンデューロのトップライダーの方々の多くは、トライアル出身なんですね。
ビリー・ボルト選手、マリオ・ロマン選手、他にも色んな方々がいらっしゃいますが、トライアルの出身でヨーロッパ選手権で入賞してたり、、、というのが珍しくありません。

そういう諸々もあり、最初は”トライアルはちょっとなぁ・・・”と思ってたんですが、気づけばトライアルしか考えれれなくなったんですね。

なんか、格闘技でも同じことかもしれません。
総合格闘技をしようと思って柔道や柔術にいったら、柔道や柔術にハマって総合格闘技はまだいいや・・・となるケースと同じかもしれません。w

まぁそんな諸々ですので、一度やってみると、またやりたくなる人も少なくはないんですね。

最後に宣伝というか、、、なんですが、”トライアルごっこ”が出来る車両はありますので、もし、一緒にやってみたい・・・という方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
ぼくもパートナーを探してたりします。
一緒に練習やレースをしたり、練習風景やレースを撮影したり・・・ですね。
ということで、どうぞよろしくお願いします!\( ˆoˆ )/